燃焼時の発熱量が高い LP ガスは、高火力を必要とする飲食店を中心に、調理用熱源として広く利用されています。また、オフィス・学校・病院などの大規模施設では GHP(ガスヒートポンプ)を導入し、空調および給湯用のエネルギーとして活用するケースが増えています。
産業用 LP ガスは、金属加工や溶接、窯業における焼成、食品および塗装材の乾燥など、主に加熱用エネルギー源として利用されています。加熱用途以外にも、化学製品の原材料として幅広く活用されています。
ガス空調機器とは、電気の代わりにガスを燃料とするガスエンジンで冷暖房を行う空調機器です。冷暖房システムには個別分散方式とセントラル方式の 2 種類があり、ガス空調の場合は、エリアごとに運転する個別分散方式の GHP(ガスヒートポンプエアコン) と、施設全体を 1 台で賄うセントラル方式の ナチュラルチラー(ガス吸収冷温水機) に分類されます。
GHP(Gas-engine Heat Pump Air-conditioner)は、ガスエンジンで圧縮機を駆動し、冷媒の圧縮・凝縮・膨張・蒸発を用いるヒートポンプで冷暖房を行う空調です。電気式(EHP)に比べ消費電力量を大幅に抑え、ピーク需要の平準化や基本料金のデマンドカットに貢献。1988年の発売以降、節電対策機器として進化し、震災後は自立型GHP(2012年)や停電時に電力供給可能なタイプも登場、導入が拡大しています。BCPや災害時の空調維持にも有効で、学校・病院・オフィス・工場など幅広い施設での採用が全国的に進んでいます。
GHP(ガスヒートポンプエアコン)と EHP(電気ヒートポンプエアコン)の主な相違点はコンプレッサーの駆動方式です。GHP はガスエンジン、EHP は電気モーターを使用し、この違いが初期費用・ランニングコスト・保守性の差に直結します。
| GHP | EHP | |
|---|---|---|
| メリット |
・ランニングコストが低い ・停電時でも自立運転が可能 ・暖房立ち上がりが速い |
・初期費用が低い ・メンテナンスが比較的容易 |
| デメリット |
・初期費用が高い ・メンテナンスに手間がかかる |
・ランニングコストが GHP より高い |
GHP が注目される背景には「省エネ性」「環境負荷の低減」「災害時の高い復旧力」の 3 点があります。ガスエンジン駆動により消費電力を大幅に削減でき、ピークカットにも貢献します。停電時でも稼働可能であること、排熱を暖房に再利用できることから寒冷地でも安定した暖房が可能です。
災害バルクは、LPガスのバルク貯槽・供給・消費設備を一体化した「災害対応型LPガスバルク供給システム」です。地震・津波や停電、都市ガス停止時も、備蓄LPガスで安全かつ迅速にエネルギー供給を安定的に継続します。