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ホイストクレーンには、作業前に行う日々の点検、月に1回行う月次点検、年に1回行う年次点検、そして台風などの悪天候や地震後の点検が義務付けられています。今回のコラムでは悪天候・地震後の点検を中心に詳しい内容を紹介します。
ホイストクレーンとは、ロープやチェーンの巻き上げ装置として電気ホイストを用いたクレーンのことをいいます。重量のある荷物を円滑に運搬することを目的に、主に工場や建設現場などで使用されています。
ロープやチェーンを巻き付けたホイールによって荷物の昇降を行う装置であるホイストと、動力によって荷物を吊り上げて水平運搬を行う装置であるクレーンを組み合わせたものがホイストクレーンです。
作業前に毎回行う点検、月次点検、年次点検に加え、暴風や地震後にも作業前点検が義務付けられています。点検が必須となる暴風・地震後の条件を確認していきます。
クレーンなど安全規則第37条には、暴風・地震後の自主点検について、以下のように記されています。
「事業者は、屋外に設置されているクレーンを用いて瞬間風速が毎秒三十メートルをこえる風が吹いた後に作業を行なうとき、又はクレーンを用いて中震以上の震度の地震の後に作業を行なうときは、あらかじめ、クレーンの各部分の異常の有無について点検を行なわなければならない。」
自主点検が必要となるのは、瞬間風速が毎秒30m以上の暴風の後です。あくまで風速に限定してあるため、雨が降ったかどうかにかかわらず、強い風が吹いた後は点検が必要になります。
クレーン等安全規則第37条にある「中震以上の震度の地震」とは、震度4以上の地震のことです。瞬間風速が毎秒30を超える暴風があった場合に加え、震度4以上の地震があった場合にも点検が必須です。
例えば作業時間中に暴風や地震があった場合には、収まった段階ですぐに作業を再開するのではなく、先に点検を行わなくてはなりません。
暴風・地震後の点検はクレーンなど安全規則第37条によって義務付けられています。また、点検した内容は記録をして3年間保存する義務があります。点検内容の記録は毎日の作業前点検を除いた月次点検・年次点検においても必要です。
ただし、暴風・地震後の点検については、詳細な点検項目は定められていません。しかし、事故を防ぐためには、最低でも毎回の作業前点検ぐらいの点検は行う方がよいでしょう。
安全に作業を行うためには、定期的なメンテナンスの実施が必須です。しかし、日々ホイストクレーンを稼働させている中、通常業務の合間を縫って徹底的な点検を行うことは簡単ではありません。法令に基づいた点検を確実に行うためにも、外部の専門業者に点検を依頼することも検討してみてください。
静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社では、静岡県を中心に工場の様々な問題についてご相談を承っています。今回ご紹介しましたホイストクレーン以外にも、コンプレッサや油圧ポンプ・油圧機器などのお悩みもお伺いいたします。静岡県内の工場のことで何かお困りなら、是非一度静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社まで、お気軽にご相談ください。
