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塗床工事で発生するアスベストとは?適切な対策方法!

塗床工事で発生するアスベストとは?適切な対策方法!
投稿日:2025年7月18日

工場や倉庫の床に施す塗床工事。床の耐久性を高める目的で行われるものですが、塗床工事にあたって行う床の補修時や解体時に元々の床の塗料にアスベストが含まれていることがあるため、注意が必要です。今回のコラムでは塗床工事におけるアスベストについて、危険性や対策を紹介します。

塗床工事とは?

塗床(ぬりゆか)工事は、床の耐久性や水はけを高めるために厚膜(こうまく)の塗料を用いてコーティングするものをいいます。

工場や倉庫であれば重い物が落ちてもひび割れしないような耐久性が必要です。また、駐車場や厨房などであれば水はけのよさが求められます。コンクリートがむき出しの状態だと薬品や油で床が腐食したり、物を運搬する際にほこりが舞ったりといった恐れがあります。作業内容に応じて床を塗料でコーティングをし、床を起因とする問題が起きないようにするわけです。

アスベストとは?

アスベストは石綿とも呼ばれるもので、耐火性や断熱性、防音性などに優れた素材です。安価で入手できるため、以前は建材としてさまざまな部位に用いられてきました。しかし、肺がんや中皮腫の原因となることが分かり、現在では製造が禁止されています。1996年には労働安全衛生法に石綿障害予防規則が追加され、建物解体時には適切な調査・対策を行うよう規制されるようになりました。

塗床の際に問題となるアスベストについて

アスベストは建材だけでなく、塗料にも混ぜられて使用されてきた歴史があります。アスベストを塗料に加えることで、塗装時の液だれや塗膜のひび割れ防止効果が期待できたからです。塗床のような厚みのある塗料だけでなく、防塵目的で使用する薄い塗料にもアスベストが含まれているものがありました。

塗料に含まれるアスベストは、塗材の中で固められているため、塗膜した面から飛散することは少なく、健康や環境面に大きな影響はないとされています。しかし、解体や改修のために床に穴を空けるなどすると、アスベストが飛散する可能性があります。そのため、解体や改修時には、アスベストが含まれているものが使用されていないかのチェックや、飛散しないような処理をしての工事を行う必要があります。

アスベスト対処法

アスベストを用いた建材や塗料が用いられていることがあらかじめ分かっている場合、もしくは調査によって判明した場合、除去などにあたっては除去方法や飛散防止の手法をまとめた作業計画を立てて、労働基準監督署で届け出を提出する必要があります。

作業は作業員以外の隔離や立ち入り禁止の措置が必要で、作業員は防塵マスクなどの保護具を装着して作業をします。作業に使用した器具や保護具等については、付着したものを除去した後でなければ、作業場外に持ち出しできません。アスベストに飛散防止対策を施した後、特別管理産業廃棄物として処理します。

人の健康や環境に大きく関わることですので、塗床工事においては、既存の塗装を剥がして行うといった際にはアスベストの有無の確認が必要になることもあるでしょう。専門的な作業になるため、業者へ相談・委託することをおすすめします。

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