学ぶ・知るコラム

コンプレッサの故障の予兆とは?修理・メンテナンスで長寿命化!

コンプレッサの故障の予兆とは?修理・メンテナンスで長寿命化!
投稿日:2024年4月12日

「もしかしてコンプレッサの故障?」と不安を感じたことはありませんか。コンプレッサの故障にはさまざまな原因があり、発生前には予兆も見られます。そこで今回は、コンプレッサの故障原因と事前に見られる予兆ついて解説します。

コンプレッサの故障原因

コンプレッサの故障原因は多岐に渡りますが、主なものは次に挙げる3つです。

故障原因①:過負荷運転が続いている

コンプレッサの電気系統は、一度に流しても問題のない電流の上限値が定められています。この許容値を超えて電流が流れ続ける状態が過負荷運転です。過負荷運転は故障原因の1つで、長く続くと電線を覆う部分が溶けてしまうなど大規模なトラブルにつながりかねません。

故障原因②:使用環境が劣悪である

劣悪な環境下での使用は、コンプレッサの故障に直結します。「工場内の室温が40℃以上」「工場内の室温が極端に低い」「鉄粉や石粉、研磨粉などが舞っている」などは、コンプレッサの故障原因となり得る劣悪な環境の代表格です。特に、粉塵が舞っている環境で使用すると、フィルター詰まりが発生しやすくなります。

故障原因③:定期的な点検・メンテナンスの不足

定期的な点検・メンテナンスを怠ると、フィルターの詰まりやオイルの劣化などが発生していても気付くことができません。フィルターの詰まりやオイルの劣化は、コンプレッサの性能を低下させるだけでなく、故障の原因にもなります。なお、コンプレッサの点検については下記の記事で詳しく解説しています。気になった方は詳細をご確認ください。

コンプレッサの故障の予兆とは?

コンプレッサは、故障する前に以下のような予兆が見られます。

故障の予兆①:異音

運転中に異音がするときは、内部部品に異常が発生しているかもしれません。ガラガラ音や高いピーピー音など、普段の運転では聞こえないような音に気付いたら、点検を依頼しましょう。異音がする状態を放置して使い続けると、いずれはベルト切れやプーリーの磨耗などによる故障が発生します。

故障の予兆②:振動

普段よりも小刻みに振動している場合は、ベアリングなどが磨耗している可能性が高いです。その状態を放置して使い続けると、モーターや圧縮機がロックまたは破損しかねません。摩耗している部品を特定し、交換するためにも点検が必要です。

故障の予兆③:異臭

コンプレッサから異臭がするときは、ベルトやプーリーの劣化を疑います。特に、ゴムが焼けるような臭いがするときや、明らかな異音を伴うときは、使用を止め、メンテナンス業者に点検を依頼しましょう。放置して使い続けると、大きな故障につながります。

故障の予兆④:吐出温度の異常

コンプレッサの吐出温度の異常には「機械周辺の温度が40℃以上」「オイルフィルターやオイルクーラーに汚れが付着している」「オイルが必要量まで充填されていない」などさまざまな原因が考えられます。原因を特定したうえで対策しなければなりません。早めに点検の依頼をしましょう。

故障の予兆⑤:圧力の上昇不良

圧力の上昇がうまくいかない原因は主に2つです。1つは吸引口のフィルター詰まりによるもの、もう1つはコンプレッサ内の空気漏れによるものです。吸気口フィルターが詰まると、吐出する空気の量が減るため、圧力が十分に上がりません。この場合は、フィルターの清掃や交換で対応します。空気漏れの場合は、吐出口のバルブを閉じたときに設定した数値まで圧力が上昇すれば正常です。しかし、そうでない場合はコンプレッサ内の容量制御系の不具合が考えられます。原因特定のためにも点検が必要です。

故障の予兆⑥:オイルの消費が早い

オイルの消耗が異常に早いときは、オイルセパレータエレメントや、オイルを回収する配管が詰まっている可能性が高いです。この状態を放置すると、ランニングコストの増大につながりかねません。早急にオイルセパレータエレメントや配管を清掃するか、交換しましょう。

故障の予兆⑦:圧縮エアーに水が混入する

圧縮エアーへの水の混入は、エアードライヤーの冷却設備の詰まりが原因と考えられます。この状態は、清掃して詰まりを取り除けば解消するでしょう。しかし、他にもドレントラップやエアートラップでも排出不良が起きているかもしれません。ついでに点検し、異常があれば、ドレントラップやエアートラップを交換しておきましょう。

コンプレッサの点検・修理・メンテナンスなら静岡スマートファクトリー.comまで!

いかがでしたか。今回はコンプレッサの故障原因や予兆について解説しました。
静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社では、富士市と富士宮市限定で、コンプレッサの点検・修理・メンテナンスを承っています。コンプレッサ以外にも工場の修繕・メンテナンスに関わるお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。