さまざまな製造現場でコンプレッサは使用されています。工場においてなくてはならない存在ですが、安全に長く使用するためにはいくつかの注意点があります。
コンプレッサとは、液体や気体を圧縮する装置全般のことを指します。ただし、「コンプレッサ」と言えば、多くの場合、空気を圧縮するエアコンプレッサのことを指します。
コンプレッサで空気を圧縮し、圧縮した空気を放出する際に生じる大きな力を利用して、金属加工・食品加工・電子部品の製造などが行われています。また、遊園地のアトラクションなどの動力にもなっています。
コンプレッサは、空気の圧縮方法によって大きく3つの種類に分けられます。それぞれの特徴について、簡単に紹介します。
レシプロとは「reciprocating」の略称で、往復運動という意味です。シリンダー内のピストンがモーターによって往復運動をすることで吸い込んだ空気を圧縮する仕組みになっています。比較的小さなサイズのものが多く、大きなスペースを必要としません。また、コンプレッサのうち、音や振動が最も大きなタイプとはなるものの、安価に導入が可能です。
スクリューコンプレッサは、回転するスクリューを活用して空気を圧縮するタイプのものです。音や振動が少なく、工場用のコンプレッサとして広く採用されています。
スクロールコンプレッサは、渦巻き状の装置を利用して空気を圧縮するタイプのものです。空気圧縮率が高く、静音性にも非常に優れている点に特徴があります。
工場でコンプレッサを使用する際には、主に以下の点に注意が必要です。
コンプレッサは水平な位置に停止させ、輪止めなどをして動かないようにします。本体は壁や周囲のものから1メートル以上離して設置します。湿気やほこりはコンプレッサの大敵です。風通しのよい場所や換気システムが整っている場所に設置するようにしてください。
コンプレッサの消費電力は非常に大きく、工場全体で使用する電力の25%を占めることもあると言われています。コンプレッサがなければ工場全体の稼働がストップするという場面も多いので、安定した電源が供給できる場所に設置してください。
コンプレッサを長く使うためだけでなく、効率よく作業をするためにも定期的なメンテナンスと点検は欠かせません。特にフィルター部分は粉じんなどで詰まることが多く、こまめなチェックが必要となります。
空気を圧縮するコンプレッサが正常に機能しないと、工場の稼働に大きな支障が生じる可能性があります。早めの修理・点検依頼や定期的なメンテナンス依頼を専門家に依頼することを、ぜひ検討してください。
コンプレッサの修理・メンテナンスに関わるお悩みがございましたら、静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社まで、お気軽にご相談ください。