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空気圧を利用してさまざまな製造現場で使用されているコンプレッサ。今回はコンプレッサを稼働させる上で意識すべきである電気代をテーマに、最新式と旧式のコンプレックスの違いを紹介していきます。
コンプレッサとは、液体や気体を圧縮する装置全般のことです。ただし、基本的には「コンプレッサ」と言えば、空気を圧縮するエアコンプレッサのことを指します。コンプレッサで空気を圧縮し、圧縮した空気を放出する際に生じる大きな力を利用して、金属加工・食品加工・電子部品の製造などが行われています。また、遊園地のアトラクションなどの動力としても用いられています。
モーターを使って圧縮空気をつくるコンプレッサの稼働に必要な消費電力は、工場全体でみると約20~30%を占めるとされています。そしてコンプレッサにかかるランニングコストの70%は電気代だというデータもあるほどです。
1台あたりの年間の電気代がいくらかを知ることはコストを把握し、削減につなげるためにも欠かせません。
年間の電気料金を算出するためには、まずは1時間あたりの電気料金の計算が必要です。
1時間あたりの電気料金は以下の式で求められます。
「1時間あたりの電気料金=モーター出力[kW]×電気料金単価[円/kWh]÷モーター効率[%]」
例えば、37kW・モーター効率90%のコンプレッサで、電気料金単価が25円/kWhの場合
37×25=925 925÷0.9=約1028 となるので、このコンプレッサを1時間使うと電気料金が約1028円発生することになります。
コンプレッサの電気料金は、モーター効率によって大きく左右されます。たった数%の違いでも、年間の電気代に換算すると数万円から十数万円単位となります。そして、コンプレッサの台数が多ければ多いほど、その差は大きくなります。
機械の性能は向上しているので、数年のうちにモーター効率は大きく改善されています。モーター効率の良いコンプレッサに買い替えることで省エネすることが可能です。初期費用はかかりますが、古いコンプレッサを使い続けるよりもコストの削減になることも多いので、ぜひ検討してみてください。
通常、圧縮空気の消費量は1日のなかでも変動します。そのため、常にコンプレッサがフル稼働していると、無駄なエネルギーが発生し、電気代も高くなってしまいます。旧式のコンプレッサは定速で運転し続けるものが多く、時間帯によっては無駄が発生しがちでした。最新式のコンプレッサはインバーターによる制御で、可変速運転が可能なため、エネルギー効率が高くなります。
コンプレッサによる電気代を抑えるためには、コンプレッサを新型に入れ替えるだけでなく、不必要に出力の大きいコンプレッサを使わない、コンプレッサの出力を抑える、吐出量を抑える、複数のコンプレッサが稼働している場合は状況によって停止するなどの工夫も必要です。
富士酸素工業株式会社では、コンプレッサのお悩みについて、全般的に承っております。状況に応じて、実際に電気代が安くなるかの試算が可能な場合もございますので、お気軽にご相談ください。
静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社では、静岡県を中心に工場のさまざまな問題についてご相談を承っています。今回ご紹介しましたコンプレッサ以外にも、工場関連機器のお悩みもお伺いいたします。静岡県内の工場のことで何かお困りなら、ぜひ一度静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社まで、お気軽にご相談ください。