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コンプレッサの代表的な種類とそれぞれの特徴

コンプレッサの代表的な種類とそれぞれの特徴
投稿日:2025年5月22日

気圧を利用してさまざまな製造現場で使用されているコンプレッサ。今回のコラムではコンプレッサの代表的な種類とそれぞれの特徴について基本的な事項を紹介します。

コンプレッサとは?

コンプレッサとは、液体や気体を圧縮する装置全般のことをいいます。圧縮する気体や圧縮方法によって、さまざまなコンプレッサに分類されます。

ただし、基本的には「コンプレッサ」と言えば、空気を圧縮するエアコンプレッサのことを指します。コンプレッサで空気を圧縮し、圧縮した空気を放出する際に生じる大きな力を利用して、金属加工・食品加工・電子部品の製造などが行われています。また、遊園地のアトラクションなどの動力にもなっています。

コンプレッサの代表的な種類と特徴

コンプレッサで窒素ガス、都市ガス、水素ガスなどのガスを圧縮するものはガスコンプレッサ、空気を圧縮するものはエアコンプレッサと、圧縮する気体によって大きく分けて2つに分類されます。

さらに、圧縮方式での分類として、レシプロ式コンプレッサ・スクロール式コンプレッサ・スクリュー式コンプレッサ・ターボ式コンプレッサがあります。

レシプロ式コンプレッサは、ピストンによる往復運動で容積を変化させ、空気を圧縮します。低速で稼働するため音と振動は大きくなりますが、安価であるという特徴があります。

スクロール式コンプレッサは、2つの渦巻状のローターを組み合わせ、渦巻きの外周から吸い込んだ気体を内周に向かって容積を減らしていくことで圧縮を行います。静音性に優れていますが、長時間や大容量の運転には向いていません。

スクリュー式コンプレッサは、オスとメスの一対のスクリューローター回転させることで、ネジ溝にできる容積を変化させて空気を圧縮するものです。工場用として最も普及しているコンプレッサで音・振動も小さく、効率も良いとされています。

ターボ式コンプレッサは、羽根車を回転させて発生する遠心力によって気体に速度エネルギーを与え、それを圧力に変換して気体を圧縮するコンプレッサです。大容量の運転に適しています。

また、コンプレッサには圧縮空気にオイルが含まれるオイル式コンプレッサ、オイルが含まれないオイルフリーコンプレッサがあり、オイル式コンプレッサは、工作機械などのオイルが混ざっても問題ない用途に、オイルフリーコンプレッサは、食品や塗装、医療などの用途に適しています。

コンプレッサの選定における注意点

自社工場に適したコンプレッサを選ぶ際にポイントになるのは「圧縮空気の種類」「必要な圧力と出力」「使用空気量」などが挙げられます。初めに確認すべきなのは圧縮空気の種類で、これはオイル式コンプレッサにするかオイルフリーコンプレッサにするかという選択になります。価格や出力などの点で問題なくても、食品や医療の現場で用いるのならオイルコンプレッサは選べず、オイルフリーコンプレッサから選ぶ必要があります。

自社の使用現場に合わせた選定を行うことが最重要です。

コンプレッサの更新ならお任せください

自社にとって最適なコンプレッサを選ぶにはコンプレッサの種類の選定だけでなく、機種の選定も重要になります。実際の稼働においては静音性や周辺機器、導入後のメンテナンスなども考慮する必要があり、簡単ではありません。可能な限り、専門家のアドバイスを得ていくことをおすすめします。

静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社では、静岡県を中心に工場のさまざまな問題についてご相談を承っています。

今回ご紹介しましたコンプレッサ以外にも、工場関連機器のお悩みもお伺いいたします。

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