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コンプレッサのモーターが回らない!原因と定期的なメンテナンスの重要性

コンプレッサのモーターが回らない!原因と定期的なメンテナンスの重要性
投稿日:2026年2月5日

コンプレッサは、工場や作業現場に欠かせない機器ですが、ある日突然「モーターが回らない」という事態に見舞われることが少なくありません。これは非常に深刻なトラブルであり、迅速な原因究明と対処が求められる問題です。 今回は、コンプレッサのモーターが回らない主な原因と、定期的なメンテナンスの重要性について解説します。

コンプレッサとは?

コンプレッサ(圧縮機)とは、吸い込んだ液体や気体を圧縮して、高圧な状態で送り出す装置の総称です。圧縮する対象や方法によって多種多様なタイプがありますが、一般的には、空気を圧縮するエアコンプレッサが、「コンプレッサ」と呼ばれています。

エアコンプレッサが生み出す圧縮空気の力は、金属加工や食品加工、電子部品製造などの工場で工場エアとして用いられるのはもちろん、建設現場ではエアツールの駆動でも大活躍です。エアコンや冷蔵庫の冷媒なども含めると、産業から日常生活まで非常に幅広い分野で動力源として用いられています。

コンプレッサの「モーターが回らない」主な原因とは?

コンプレッサの心臓部であるモーターが回らない場合、その原因として考えられるのは、大きく分けて3つ。「電気系統」「モーター本体」「機械(負荷)側」のいずれかです。

原因①電源・電気系統の問題

電源や電気系統のトラブルが最も基本的かつ多い原因です。さらに分けると次の3つに分けられます。

1)電源の供給不良

何らかの原因で電源が供給されないケースで、以下のような原因が考えられます。

・工場の主幹ブレーカーや、コンプレッサ専用のブレーカーがトリップ(遮断)している。

・プラグやコンセント、接続端子の接触不良、あるいは緩んでいる。

・電源ケーブルが断線している。

2)電圧の問題

・何らかの理由により供給電圧が低下。

・モーターを起動させるだけの力を発揮できなくなっている。

3)制御系統の不具合

・圧力スイッチが故障し、設定圧力以下になってもON信号が出ない。

・コイル断線、接点の焼損・溶着など、電磁開閉器(マグネットスイッチ)が故障している。

・過熱やオイル不足などにより、温度センサーなどの保護装置が作動し、起動を停止させている

原因②:モーター本体の問題

モーター自体が故障しているケースです。こちらの原因もさらに以下の3つに分けられます。

1)モーターの焼損

長期間にわたって過負荷運転や低電圧で使用した。冷却不足や経年劣化によりモーター内部のコイルが焼損。焦げ臭い匂いがする。

2)ベアリング(軸受)の固着

モーターの回転軸を支えるベアリングが、グリス切れや摩耗により固着・破損。起動時に大きなうなり音だけがして回らない、または手で回そうとしても固いのであればこのケース。

3)コンデンサの故障(単相モーターの場合)

起動用または運転用のコンデンサがパンク・劣化すると、モーターは起動トルクを得られず、うなり音だけがして回らない。

原因③:機械(負荷)側の問題

モーター自体は正常で、圧縮機本体などモーター以外の部分に問題があるケースです。こちらの原因も、以下のように3つに分けられます。

1)圧縮機本体のロック

オイル不足や異物混入により、圧縮を行うシリンダーやスクリュー部分が焼き付きを起こし、固着(ロック)している状態。これは最も深刻な故障の1つ。

2)アンローダ(逃し弁)の故障

起動時はモーターの負荷を減らすため、圧縮機内の圧力を抜く仕組み(アンローダ)が働くが、これが仕組みが故障すると、圧力がかかったままになる。高負荷が続くためモーターは起動しない。

3)ベルトの張りすぎ

モーターと圧縮機本体を繋ぐVベルトの張りが強すぎると、起動時の負荷が大きすぎるため回らない。

「モーターが回らない」状態が引き起こすリスク

モーターが回らない事態を放置したり、原因がわからないまま無理に再起動を試みたりすると、深刻な二次被害を引き起こす可能性があります。

リスク①:生産ラインの停止

工場エアが停止すれば、それに連動する全ての機械・装置が停止し、生産活動全体に甚大な影響を及ぼします。

リスク②:故障の拡大・重篤化

ブレーカーが落ちる状態で何度も再起動を試みると、モーターの焼損を決定的なものにしたり、制御基板などの高価な電子部品を破壊したりする恐れがあります。

リスク③:火災・感電のリスク

配線のショートやモーターの焼損が原因である場合、漏電による感電事故や火災といった重大な事故につながる危険性があります。

コンプレッサの定期的な点検・メンテナンスの重要性

「モーターが回らない」という深刻なトラブルの多くは、定期的な点検やメンテナンスによって、予防すること、あるいは初期段階で発見することが可能です。

コンプレッサは、稼働時間に応じてオイル、オイルフィルター、エアフィルター、ベルトなどの消耗品を交換する必要があります。これらを怠ると、機械内部に汚れが溜まったり、摩擦が増えたりして、モーターや圧縮機本体に余計な負荷をかけることになるからです。

日々の始業点検(異音、異常振動、オイル漏れ、ドレンの排出確認など)に加え、専門業者による定期メンテナンスの実施も検討しましょう。専門業者による定期メンテナンスには以下のようなメリットがあります。

・電気部品の劣化(端子の緩み、接点の荒れ)を早期に発見・対処できる

・ベアリングの異音などから、重大なロック故障の前に部品交換ができる

・消耗品を適切に管理し、コンプレッサを常に最適な状態で運転できる

結果として、突発的な故障によるライン停止を防ぎ、工場の安定稼働に貢献します。また、無理な運転による余計な電力消費を抑え、長期的な修理コストを削減することにも繋がります。

コンプレッサの点検・修理・メンテナンスならお任せください

「静岡スマートファクトリー.com」を運営する富士酸素工業株式会社では、静岡県内を中心とした工場のあらゆる課題解決をサポートしております。

今回取り上げたコンプレッサはもちろん、それ以外の多岐にわたる工場関連機器のお悩みについても、専門知識豊富なスタッフがご相談を承ります。静岡県内で工場の設備や運営に関してお困りごとがございましたら、ぜひお気軽に富士酸素工業株式会社までお問い合わせください。