法改正により、金属アーク溶接などを行う事業者が着用すべき防護マスクが変わりましたが、一体どのように選べばいいのか?お悩みの方のために製造現場で扱う機器・道具に精通する富士酸素工業がご紹介します。
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溶接ヒュームの法改正前と後で、防護マスクに求められる基準値が大きく変わったことはご存知でしょうか?金属アーク溶接等作業をする事業者は、これまでは粒子捕集効率が95.0%以上の防じんマスクを使用することが一般的でした。しかし、今後は従来のよう一律の基準値ではなく、個々の作業場の空気中の溶接ヒューム濃度に応じて防護マスクを使用する必要があります。
ちなみに、屋外作業場で溶接業務にあたる事業者は、従来通り粒子捕集効率95.0%以上のマスクを選びます。
溶接ヒュームの法改正により、個々の作業場のヒューム濃度に応じた防護マスク選びが必要になったとお伝えしましたが、どのように選べばいいのか?自社にぴったりの防護マスクを選ぶための方法をご紹介します。
マスクを選ぶには、溶接作業を行なっている空間にどれくらいのヒュームが飛散しているか客観的に知る必要があります。まずは専用の機器を使って溶接ヒューム濃度を測定しましょう。
作業場の溶接ヒューム濃度を測定したら、その数値をもと要求防護係数を計算して求めます。この要求防護係数とはいわば防護力を表す値で、どれくらいの防護力が必要なのかを示していると考えるとわかりやすいでしょう。
要求防護係数の求め方 要求防護係数=溶接ヒュームの測定値(ヒューム中マンガン濃度最大値)÷0.05(マンガンに係るばく露の基準値)
防護マスクには、指定防護係数という値があります。これは、いわばこの防護マスクの防護力を示す値で、この数値がステップ2で計算して求めた「要求防護係数」を上回っていれば基準をクリアしているといえます。
適正な防護マスクを選ぶことができたら、その後は選んだマスクを着用し作業にあたります。マスクの着用開始後は、1年に1回定期的にフィットテストを行ない、マスクに不備がないかを確認。もしもマスクをつけた状態で、不備が見つかった場合は別のマスクに変更し、合格するまでテストします。
なおフィットテストは、必ず1年以内ごとに1回行い、その結果を3年間保存することが必要です。
以上、ここまでが金属アーク溶接等の作業を行う事業者向けの防護マスクの選び方となります。
さいごにこの記事でご紹介した内容の要点をまとめおきます。ぜひ以下の内容を頭に入れて、貴社にぴったりの防護マスク選んでみてください。
溶接ヒューム法改正によって、着用すべき防護マスクの基準値が一律ではなくなった金属アーク溶接などを行う事業者は、自身の作業場の溶接ヒューム濃度に応じた防護マスクを選ぶ必要がある作業場の溶接ヒューム濃度を測定し、その結果をもとに防護マスクを選定することが大切マスク着用開始後は、1年に1回フィットテストをする |
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