CEVインフラ補助金とは、「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」の略称です。
シチュエーションによっては、「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入促進補助金」や「CEVインフラ補助金」、「NEVのインフラ補助金」と呼ばれることもあります。
CEVインフラ補助金は、EV充電器を設置するときに使える「政府唯一の補助金」で、脱炭素化を加速させたいと願う企業にとって非常に有効な補助金の一つです。
CEVインフラ補助金は増額傾向にあり、2023年に使える補助金は300億円にものぼります。
これは、去年の約4倍、一昨年の約33倍という規模で、その分、補助率も破格の水準となっています。
CEVインフラ補助金の補助率
なお、高速道路・道の駅・ガソリンスタンドに急速充電器を設置する場合は、機器費用、工事費用ともに100%補助されます。
機器費用(=充電器の購入費用)が最大50%、工事費用が最大100%補助されるCEVインフラ補助金ですが、給付額には当然ながら上限があります。急速充電器は最大780万円、普通充電器は最大135万円が上限として設定されています。
補助例(急速充電器を高速道路に設置する場合)
機器費用が最大500万円+工事費用が最大280万円=最大780万円
なお、急速充電器は設備自体が高額なため、それに応じて補助金の上限金額も大きく設定されています。特に高速道路SA・PA等に設置する際に「特別な仕様に基づく工事」が必要な場合、補助金額が大幅に引き上げられます。
高い補助率が魅力のCEVインフラ補助金ですが、どのような人が利用できるのでしょうか?いかに、適用条件をまとめましたのでご紹介します。
なお、応募状況などによって変更の可能性がありますので、申し込みを検討する際には、公募元の条件をご確認ください。
一般社団法人次世代自動車振興センター(NEV)が承認した補助対象のEV充電設備を今後購入(所有)し、かつEV充電設備を設置する土地の使用権限を有する以下の方が申請できます。
なお、法人だけでなく個人による設置や、法人格を持たないマンション管理組合も適用範囲ですが、一般家庭(戸建て)は補助対象外となります。
CEVインフラ補助金の対象となる施設を一部ご紹介します。
補助の対象となる施設例
以上が対象となります。
EV(電気自動車)の充電設備には大きく分けて「急速充電設備」と「普通充電設備」の2種類がありますが、CEVインフラ補助金はどちらの設備も補助対象となります。
また、機器購入費用、設置工事費用のほか、案内看板の設置工事費用や路面表示の工事費用、機器を照らす電灯や防護目的の部材といった「付帯設備」も補助の対象となっています。
2023年の申請期限は、まだ明示されておりませんが、2022年の申請は3月31日から始まったことをかんがえると、今年も同じく3月下旬ごろになる可能性が高いです。
一般社団法人次世代自動車振興センター(NEV)のHPにて詳細が明示されるので、こまめに確認することをおすすめします。
なお、枠に限りがあるので、締め切られる前に書類の用意や申請を行うのがおすすめです(申請はオンラインのみ可能)。
締め切りがあり、早めの申請が重要なCEVインフラ補助金ですが、給付を受けるにはどんな手続きを踏む必要があるのでしょうか?申請と給付の流れを以下にまとめましたのでご紹介します。
補助金受領までの流れ
出典:一般社団法人次世代自動車振興センター『「補助金申請から補助金交付までの流れ」と「提出期限」』
なお、交付申請の申請ボタンを押してから交付決定までには30営業日、実績報告から補助金受領まで2カ月ほどかかります。
また「設置工事開始・充電設備の発注」のあと、審査の結果次第では計画変更申請が必要となりますので、利用する際には余裕を持ってスケジュールを組むことをおすすめします。
補助金は、CEVインフラ補助金に限らず公募期限が繰り上げられることがあるので注意が必要です。
CEVインフラ補助金も例外ではなく、2022年は予算の限度額が早期に達したため、告知していたよりも10日間早く申請が締切となりました。
今年は予算が増額される予定ですが、人気の補助金なので昨年同様に締切が早まる可能性があるので注意が必要です。
CEVインフラ補助金とともに、地方自体が独自に用意している補助金使えば、さらに費用負担を軽減することが可能です。
東京都の「充電設備導入促進事業」や神奈川県の「神奈川県EV充電設備整備費補助金」をはじめ、各地方自治体で独自の補助金を用意している場合があります。
なお、上記の補助金は令和4年度のもので、今年も公募されているかどうかは、お住いの地方自治体にお問い合わせください。