油圧ポンプは、産業用機械や建設用の什器、農業機械、フォークリフトなどの大きな力が求められるものに使用されています。今回のコラムでは、油圧ポンプの選び方をテーマに、そのポイントを紹介します。
油圧ポンプは油圧の力を利用した装置の一種です。油圧とは、油にかける圧力のことをいい、油圧ポンプは、油に圧力をかけ、吸入した油を吐出することでエネルギーを発生させる装置です。エンジンやモーターから発生する運動エネルギーを、流体エネルギーに変換する役割を持ち、油圧ポンプがあることで、エンジンやモーターなどからかけた元々の力よりも大きなエネルギーが生み出せます。クレーンやショベルカーなどにも使用されています。
油圧ポンプが工場で重宝される理由は、使い勝手の良さと大きなエネルギーを生み出せるという2つがあります。油には粘性があるため漏れが少ない、沸騰しない、潤滑性があるといった使い勝手の良さと、サビにくく、潤滑性があるなどの理由から、大きな圧力がかけやすく、水圧や空気圧を利用したポンプよりも大きな力が生み出せる点が油圧ポンプの魅力です。
油圧ポンプにもさまざまなタイプがあるので、「コスト」「使用目的」「使用用途に応じた種類」の3つの観点から選び必要があります。
油圧ポンプの価格相場は数万〜数10万円ほどです。大型で容積が大きいものほど、価格も高くなっていきます。また、油圧ポンプの種類によっても価格は異なり、ギヤポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプの順に高くなります。また油圧ポンプ導入にあたっては、初期投資だけでなく、ランニングコストやメンテナンス費用も含めて総合的に判断することが重要です。
油圧ポンプをどのような作業に導入したいのかは重要なポイントです。パワーの大きなものであればあるほどよいわけでは必ずしもないので、使用用途によって必要な圧力や流量が異なりますので、必要な圧力と流量を計算し、それに合わせて油圧ポンプを選ぶことが大切です。
油圧ポンプには、ギアポンプ、ピストンポンプ、ベーンポンプなどがあります。ギアポンプは構造がシンプルなので価格は抑えられるものの、高圧が必要なシーンには向きません。ベーンポンプはコンパクトで静音性が高いのが特徴で、中程度の圧力がキープできます。ピストンポンプは、コストが高いものの高圧・高効率というメリットがあります。
油圧ポンプにはさまざまなものがあるので、自社工場にどれが最適なのかを判断するのは簡単ではありません。油圧ポンプの導入や買い替え時にはぜひプロの意見を参考にしてください。
静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社では、静岡県を中心に工場のさまざまな問題についてご相談を承っています。今回ご紹介しました油圧ポンプ以外にも、工場関連機器のお悩みもお伺いいたします。静岡県内の工場のことで何かお困りなら、ぜひ一度静岡スマートファクトリー.comを運営する富士酸素工業株式会社まで、お気軽にご相談ください。