企業の脱炭素化への対応が叫ばれる昨今、注目されるようになってきたSBTですが、その意味や企業への影響などはご存じですか?
難しくてよくわからない…。要点だけ手っ取り早く知りたい。そんな方のために、目的や方法など5行にまとめましたので、どうぞご覧ください。
なお、ページ下部ではより詳細な説明もしておりますので、詳しく知りたい方は併せてそちらもご覧ください。
以上が、環境省の資料から抜粋したSBTの要点となります。SBTへの取り組みの必要性は、企業の規模に関わらず今後ますます強まることが見込まれており、いち早く動き出すことが大切です。
ここからは、SBTについてより詳しく知りたいという方のために、SBTの枠組みや取り組むメリットなどについて詳しくご紹介します。
SBTとは、Science Based Targets(科学を基準とする目標設定)の略称であり企業に課せられる温室効果ガス排出量の削減目標のことを指します。
SBTの最大の特徴は、その数値目標が、パリ協定という平均気温上昇を抑えるための国際的枠組みに合わせて設定される点です。
ちなみに、このSBTを積極的に取り組もうと音頭をとっている国際的な枠組みをSDTi(SDTイニシアティブ)と言います。
SBTに積極的に取り組むことで、その行いや結果をPRすることができるようになります。
ESG投資のように環境に配慮した企業を支援する流れが広がる中、SBTに取り組むことは企業のイメージアップのみならず、ライバルに対して優位性を構築することになります。
・投資家や金融機関からの評価が向上し資金を集めやすくなる
出典:宣言 RE Actionより
環境意識の高い若年層を採用する際に武器になる
高騰する化石燃料の消費を抑え、長い目で見るとコスト削減につながる
SBTに積極的取り組み、その成果をPRするには、まずSBT企業として認定を受ける必要があります。
認定を受けるには、SBT事務局が定める基本要件を満たし、さらに温水効果ガス排出目標にコミットするという宣言書(コミットレター)を提出しなければなりません。
1:SBT事務局にコミットレターを提出し、認定企業になる
出典:宣言 RE Actionより
2:温室効果ガス排出削減施策を実施する
3:取り組みそのものや成果を発信する
SBT認定企業になるための要件
SBT認定企業になるには、要件を満たす必要があるとご紹介しましたが、具体的には以下の要件を満たす必要があります。
上記の中で、特に重要なのは対象範囲です。サプライチェーン全体の排出量が対象となるため、大手企業だけでなくサプライヤーである中小企業も取り組む必要があるのです。
SBTに積極的に取り組もうという、国際的な枠組みSBTiに参加する国内の企業数は、大手を中心に164社にも上ります(2022年3月17日時点※)。
SBTに取り組む企業は今後も増えていくことが見込まれ、非認定企業への社会的なプレッシャーはどんどん強まっていくと思われます。
また、SBTはサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量削減が求められるため、大手と取引がある中小企業も必然的に取り組みを求められることとなります。
※環境省運営サイトより(参考URL:https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/intr_trends.html)
環境に配慮した経営を求める機運が高まる中、SBTへの取り組みはマナーや義務に近いものになり、避けては通れないもになる可能性もあります。
いずれ取り組まなければならないのなら、いち早く始めて他社への優位性を構築しておくのが吉です。ぜひ、貴社でも早急なSBT対応ご検討ください。