災害に備えるガス器具選び:防災性能を重視した製品紹介

この記事は、地域密着で100年以上、ガスやリフォームに関することなら何でもお任せの富士酸素工業株式会社が監修するくらしのお役立ち情報です。

近年、大規模な地震や豪雨による土砂災害など、自然災害に見舞われるケースが多発しています。防災意識が高まっている人も多いことでしょう。実は、ガス設備に関しては、購入時にどのような設備を選ぶかが、防災に直結しているのをご存じでしょうか。そこで、今回は、防災性能を重視した製品を紹介します。ガス設備の買い替えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

 

地震に強いガスコンロ

ガスを使っているときに強い地震があったら怖いですよね。それでも、揺れの強さが震度5程度以上のときは、マイコンガスメーターが自動的にガスの供給をストップするので安心してください。震災クラスの強い地震のときは、先に自分の身の安全確保に集中しましょう。揺れが収まった後で、ガスメーターの解除ボタンを押せば、使用を再開できます。

もちろん、「震度5以上の揺れなんてそうそうない」「震度4でも十分に強い」という反論もあるでしょう。そういう人には、感震センサー搭載のガスコンロをおすすめします。感震停止機能は、ガスコンロの使用中に震度4以上の揺れを感じると、自動的に消火する機能です。

強い揺れの中、火を消しにガスコンロに近づくと、火にかけていた鍋やシンク上の包丁が落下してケガをする恐れがあります。いざというときの消火をガスコンロに任せられるようにしておくと安心ですね。

 

停電対応型ガス給湯器

ガスでお湯を沸かすはずのガス給湯器が、停電で使えなくなるという点に不満を持っている人はいませんか?そのような人のために、ここでは停電時対応型のガス給湯器を2種類ご紹介します。

1.      バックアップ電源を搭載したガス給湯器

バックアップ電源を搭載したガス給湯器には、ヒートポンプユニットとガスの高効率給湯器エコジョーズを組み合わせたハイブリットタイプと、従来型のガス給湯器とバックアップ電源ユニットを組み合わせたタイプがあります。

ヒートポンプユニットとエコジョーズを組み合わせたタイプは、太陽光発電や蓄電池と組み合わせると大幅に光熱費を削減できることでも注目されている給湯器です。停電とガスの停止が同時に起こっても、太陽光発電や蓄電池の電気でヒートポンプを動かしお湯を作ります。

バックアップ電源ユニットのタイプは、バックアップ電源に貯まっている電気を使い給湯を行うものです。対応するのはCHOFUのガス給湯器だけですが、4人家族が3日間シャワーを使えます。

2.自立運転機能を備えたエネファーム

最新のエネファームには、自立運転機能を搭載したものがあります。自立運転機能というのは、発電中に停電した場合は電気の流れを自動で切り替え、停電時専用コンセントに電気を供給する機能です。もちろん、シャワーなどの給湯も使用できます。停電時に発電していなかった場合でも、蓄電池や電気自動車などの外部電源を利用して発電を再開できる機能を搭載したタイプもあります。

 

ポータブルガス発電機

万が一の災害に備えるのであれば、持ち運びしやすく、燃料の保管もしやすいカセットボンベで動かせるポータブルガス発電機がおすすめです。カセットボンベはスーパーやコンビニなどでも手に入りやすく、保存期間も約7年と長いですし、コンロと燃料を使いまわすこともできます。

ポータブルガス発電機を選ぶ際のポイントは次の5つです。

1.      出力

カセットボンベを使用するガス発電機の定格出力は600〜1700Wです。停電時に同時使用する家電の消費電力を合計して、それ以上の出力のものを選ぶ必要があります。

2.      発電持続時間

カセットボンベの使用本数が多いものほど長時間稼働できますが、1本でも不足すると発電できません。長時間の使用を想定するのであれば、外付けソケットで本数を増設できるタイプも検討してみましょう。

3.      出力ポートの種類と口数

ポータブルガス発電機の主な出力ポートはAC出力ポート・USBポート・シガーソケットの3種類です。停電時に使用を想定している家電に合う出力ポートの種類、口数が搭載されているか確認しましょう。

4.      音

ポータブルとはいえ発電時の音は大きいので、できるだけ低騒音仕様の発電機を選ぶのがおすすめです。55〜60dB程度が目安になります。

5.      扱いやすさ

稼働までの工程が多いものは、いざというときに使えないということになりかねません。できれば3〜4工程で稼働できるものを選びましょう。稼働までの手順がステッカーなどで本体に貼られているものもおすすめです。

 

屋外でも使えるガス器具

災害時は、屋外での避難も想定されます。屋外でも安全に調理をしたり、灯りや暖を取ったりしたいのであれば、キャンプ用のガス機器を準備しておくのがおすすめです。ガスを利用するキャンプ用品には、コンロやバーナー、ランタン、ヒーターなどがあります。

キャンプ用のガスコンロというと、アウトドアユースを目的としたOD缶を使用するシングルバーナーを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。OD缶は小型で携行性がよく、屋外でも安定して強い火力を出せる点が魅力です。寒冷地仕様のガスボンベを使えば、冬場の屋外でも問題なく調理できます。

しかし、普段キャンプをしない人なら、通常のカセットコンロと燃料を共用できるCB缶を使用するカセットコンロの方が使いやすいかもしれません。キャンプ用のシリーズは、屋内用よりも火力が高く、持ち運びしやすいカバーが付いているものもあります。

ランタンやヒーターもOD缶仕様とCB缶仕様がありますが、OD缶仕様の方が多いです。屋外で持続的に使うことを考えると、OD缶仕様のものを選んでおいた方がよいでしょう。

 

スマート化するガス設備

通信機能付きのガス警報器やガスメーター、給湯器リモコンなどが開発されています。それらを通じて、さまざまなサービスが行われるようになりました。中でもLPガスは、屋外に設置されているガスボンベに通信機能付きのメーターを取り付けることで、ガスの残量を計測し、効率的な配送に役立てる以外に、ガス漏れ時の遠隔遮断も行えるようになっています。

屋内設置のリモコンや警報器などについても、現段階でできる遠隔操作以外の使い方が検討されています。今後は防災への活用も進められていくことでしょう。

 

買い替えるなら防災性能にも注目しよう

日常的に使用するガス器具は、普段の使い勝手を重視して選ぶのも当然ですが、万が一のときにも役立つ機能が付いているとより安心です。日本の至るところで大規模な災害が発生している今日この頃。防災という観点でも、ガス器具の比較検討をしてみましょう。

ガス器具の比較検討は、自分だけでしようと思っても無理があります。あらゆるメーカーのガス機器について詳しい情報を持っている最寄りのガス会社に相談して、一緒に選んでもらうのがおすすめです。富士市及び富士宮市の方はぜひ富士酸素工業株式会社にご相談ください。ご要望に沿うようなガス機器を一緒にお選びします。