屋根リフォームで家を守る!知っておきたい3つの工法と素材による違い

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屋根は、トラブルが発生する前に点検やメンテナンスをすることが大事です。家屋を守るためにも、屋根リフォームの検討をしましょう。この記事では、屋根リフォームの工法や材質ごとのメリット・デメリットについて解説します。屋根の状態が心配な人や屋根リフォームを検討している人は参考にしてください。

屋根リフォームの必要性


屋根は年中風雨にさらされているうえに、夏場の強い日差しからも家を守ってくれています。日本は湿気が多く、四季もはっきりしているため、温度変化が大きく、台風や地震、雪などからも家を守らなければなりません。建物の中で最も劣化が進みやすい場所が屋根なのです。

しかし、屋根は高い場所にあるため、普段は状態を確認できません。定期的に点検やメンテナンスを行い、よい状態を維持することが必要です。屋根リフォームをすることによって、見た目がよくなるのはもちろん、早期に傷んだ場所を発見して修繕できます。屋根リフォームによって、家屋と屋根両方の寿命を延ばすことにつながります。

3つの工法とメリット・デメリット

屋根リフォームの工法には、塗り替え工事、葺き替え工事、カバー工法という3種類の工法があります。それぞれにメリットとデメリットがあるので、確認しておきましょう。

塗り替え工事

スレート屋根や金属屋根の場合では、定期的に塗料の塗り替えを行います。これは、屋根の耐久性を高め、寿命を延ばすために行うものです。塗料の材質や機能によって、塗り替え工事の費用は大きく異なります。塗り替え工事のメリットは、工期が短く、予算に合った塗料を選べる点です。
しかし、下地が傷んでいる場合は塗り替えでは対応できません。良い状態の屋根にしか対応できない点はデメリットといえるでしょう。

葺き替え工事

葺き替え工事は、既存の屋根を取り除いて、新しい屋根を乗せ替える工法です。腐食が進んだ屋根、雨漏りがする屋根のリフォームに適しています。
メリットは表面だけでなく、下地の防水シートを交換したり、断熱材を入れたりでき、屋根を良い状態に保ちやすい点です。重い瓦屋根を軽いスレートや金属屋根に替えることで耐震性をアップすることもできます。
デメリットは工期が長く、材料費も人件費もかかる点です。古い屋根材を取り除いてからの工事になるため、廃材の処分費用もかかります。

カバー工法

カバー工法は、既存の屋根をそのまま残しながら、その上に屋根材を重ねて設置します。下地に傷みがない場合に適した工法です。
費用を抑えながら、短期間で大規模な修繕ができる点がメリットといえます。既存の屋根を撤去しないため、廃材が出ず、撤去費用も不要です。
デメリットは屋根材が二重になるため、屋根が重くなり、耐震性が低くなる点です。この工法は、比較的軽い屋根材の場合にしか使えません。

屋根塗料の種類と耐久年数

塗料の種類によって、耐久年数も価格も違います。どの塗料を選ぶかによって費用も大きく変わるので、それぞれの特徴と耐用年数、価格帯などをよく理解しておきましょう。
屋根塗装に使われる塗料として一般的なものは以下の4種類です。

1.ウレタン樹脂塗料

1平方メートル当たりの価格は1500〜2200円、耐用年数は8〜10年です。汎用性が高く、塗膜に光沢があります。紫外線に弱いのが欠点です。

2.シリコン樹脂塗料

1平方メートル当たりの価格は2000〜3500円、耐用年数は10〜15年です。防汚性、耐熱性があります。価格と性能のバランスが取れたコストパフォーマンスのよい塗料です。

3.フッ素樹脂系塗料

1平方メートル当たりの価格は3800〜5000円、耐用年数は15〜20年です。色褪せに強く、防汚性や耐熱性に優れています。防カビ性や防藻性もある塗料です。

4.無機塗料

1平方メートル当たりの価格は4300〜5500円、耐用年数は20年以上です。耐久性、耐熱性が高い塗料ですが、ベースになっている有機塗料の性質によって、性能に差があります。

屋根材の種類と特徴

一般的な家屋の屋根に用いられる屋根材は以下の通りです。それぞれの特徴を知っておきましょう。

1.  ガルバリウム鋼板

正式名称を「55%アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板」という、ガルバリウムをメッキした鉄の鋼板です
メリット:カラーバリエーションやデザインが豊富で、軽くて耐震性にも優れている。
デメリット:断熱性や防音性が低い。

表面のメッキを保つことができれば、耐用年数は30〜40年、1平方メートル当たりの価格は6000〜9000円です。

2. トタン


トタンは、表面に亜鉛をメッキした鉄の鋼板です。
メリット:雨漏りしにくい。軽くて耐震性に優れている。施工しやすく値段も安い。
デメリット:メンテナンスを怠るとサビやすい。雨の音がうるさい。断熱性が低い。

耐用年数はきちんとメンテナンスしても10〜20年、1平方メートル当たりの価格は5000〜6000円です。

3.  スレート

天然スレートと化粧スレートの2種類があります。日本の屋根の約7割に用いられている屋根材で、ほとんどが化粧スレートです。化粧スレートは、セメントと繊維材を混ぜ合わせて焼いて作られます。
メリット:軽くて耐震性が高い。工事できる業者が多く、工事費が安い。
デメリット:定期的な塗装が必要。割れやすい。2004年以前のものにはアスベストが含まれている可能性がある。

耐用年数はきちんとメンテナンスしている場合で20〜25年、1平方メートル当たりの価格は4500〜8000円です。

4.  粘土瓦


粘土瓦とは、その名の通り粘土を焼き固めて作られた屋根材です。日本瓦とも呼ばれるもので、日本の気候や風土に合う特徴を持ち合わせています。
メリット:耐久性が高い。定期的な塗り替えが不要。遮音性、断熱性、耐熱性が高い。
デメリット:重量が1平方メートル当たり48kgにもなるため、建物への負担が大きい。耐震性が低い。

耐用年数は50〜100年と長く、1平方メートル当たりの価格は8000〜1万2000円です。

5.   セメント瓦

セメント製の瓦で、1970年代から1980年代にかけて流行った屋根材です。スレートも広義ではセメント瓦の仲間ですが、セメント瓦と呼ぶものは暑さが1cm以上あり、粘土瓦と計上がよく似ています。
メリット:燃えにくい。遮音性、断熱性が高い。1枚でも交換できる。
デメリット:重く耐震性が低い。定期的な塗装やメンテナンスが必要。

塗装やメンテナンスを定期的に行えば耐用年数は30〜40年、1平方メートル当たりの価格は6000〜8000円です。

6.    アスファルトシングル(グラスファイバーシングル)

アスファルトシングルとは、グラスファイバーにアスファルトを含侵させ、表面に石粒を吹き付けた屋根材です。
メリット:耐久性、防音性、防水性が優れている。軽量で耐震性も高い。
デメリット:施工できる業者が少ない。一般的なものは定期的な塗り替えが必要。傾斜が緩い屋根には向かない。

定期的にメンテナンスを行えば耐用年数は20〜30年、1平方メートル当たりの価格は6000〜8000円です。 

外壁塗装や雨どい工事と同時に行うのがおすすめ

屋根リフォームはいずれの方法で行う場合でも足場を組む必要があります。外壁塗装など他のリフォームにも足場が必要なものがあるので、同時に行うのがおすすめです。というのも、足場を組むだけで15〜25万円かかるからです。同時に工事すれば、同じ足場を使うことができ、組立や解体を1回で済ませられます。
屋根まで上るなら、雨どいの状態もついでに見ておいた方がよいでしょう。外壁塗装や雨どい工事と同時に行えば、バラバラに行うときよりも費用を大幅に抑えられます。

一度屋根の状態を見てもらおう

建物を建ててから10年以上経つ場合は、業者に依頼して屋根の状態を見てもらうことをおすすめします。
粘土瓦、セメント瓦など、屋根材が重い場合は、軽い屋根材に交換して、耐震性を高めることも必要です。どの方法でリフォームするかは既存の屋根の状態を見ないと決められません。
実績や技術力のある業者を選んだうえで、どの工法がよいか、屋根材はどれがよいかなど、相談して決めましょう。
富士市および富士宮市にお住いの方は、富士酸素工業株式会社にご相談ください。

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