給湯器が故障したらどうする?起こりやすい5つの症状と対処法

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ガス給湯器が故障したらどうなるかご存じですか。事前に起こりやすい症状や対応策がわかっていれば、万が一故障しても慌てずに済みますよね。
そこで、今回はガス給湯器が故障したときに起こりやすい症状と対処の仕方について解説します。
ガス給湯器の故障が心配な人や、故障したときの対処法を知りたい人はぜひ参考にしてください。

給湯器の様子が変だと思ったときの確認手順

給湯器の様子がおかしいと感じたら、まずはどこで不具合が起こっているのかを特定しましょう。給湯器の故障なのか、それ以外の部分の故障なのかを調べます。
最初にリモコンを確認してください。エラーコードが表示されていれば、故障個所がわかるかもしれません。エラーコードが表示されている場合は、給湯器の取り扱い説明書を見て、エラーコードに応じた対処をします。

次に、給湯器以外に不具合がないか確認しましょう。水道やガス系統、電気系統などで不具合が起きている場合があります。給湯器以外の部分で不具合が発生している場合は、不具合の起きている部分の修理や交換が必要です。先に給湯器以外の故障が原因である可能性をつぶしてしまいましょう。

最終的に給湯器の不具合である可能性が高くなったら業者に連絡します。
連絡の段階では、給湯器の点検や修理を依頼することになりますが、場合によっては本体を交換しなければならないかもしれません。特に古い給湯器の場合は、交換についても検討しておきましょう。

給湯器の故障で起こりがちな5つの症状

給湯器に不具合がある場合、どのような症状が現れるのでしょうか。よく現れる症状は次に挙げる5つです。症状が現れた際に、故障個所を特定する方法も覚えておきましょう。

お湯が出ない

お湯が出ない原因はいろいろと考えられます。ガスの元栓、電気系統など一通りチェックしても原因が見つからない場合は給湯器の故障を疑いましょう。
お湯が出ない蛇口が1カ所だけの場合は、蛇口自体の故障です。蛇口の修理をしたらお湯が出るようになるでしょう。
水は出るものの、複数の蛇口からお湯が出ない場合は、給湯器の故障である可能性が濃厚です。
リモコンにエラーコードが表示されている場合は、取扱説明書を見て、対処法を確認しましょう。
エラーコードに従って一旦電源を切って入れ直しても、再度エラーコードが表示されるときは修理や点検が必要です。
業者に修理・点検の依頼をしましょう。

お湯が設定した温度にならない

お湯の温度が設定よりも低いと感じたら、まずはリモコンの設定温度を確認しましょう。設定温度が低くなっているかもしれません。
優先モードのせいでお湯の温度が上がらないときは、優先モードを解除します。
複数の場所で同時給湯すると毎回お湯の温度が下がるというのであれば、利用状況と給湯能力が合っていないのかもしれません。同時利用を避けるようにするか、給湯能力の高い給湯器への交換を検討しましょう。
お風呂のお湯の温度が上がらない場合は、循環フィルターの目詰まりを掃除してみるのも1つの方法です。

冬場で水温自体が低いときは、お湯が出始めるまで時間がかかります。
とはいえ、いつまで待ってもぬるま湯しか出ない場合は、給湯器の燃焼系統か制御系統の故障かもしれません。
業者に修理か点検を依頼しましょう。
これらの対処をしても、お湯の温度が上がらない場合は、給湯器の劣化が原因だと考えられます。業者に点検を依頼したうえで、交換についても検討しましょう。

異音がする

運転音がいつもと違うと感じたときは、どのような音がしているかよく観察しましょう。給湯器の故障で発生するのは次のような音です。

  1. ピー:ガスと空気のバランスが崩れているときに発生する音。ファンモーターに不具合が起こっている可能性がある。
  2. ゴー:異物が混入しているときに発生する音。
  3. ボンという爆発音:不完全燃焼のときに発生する音。異臭もするときはガス漏れの可能性もある。すぐに使用を中止しなければならない危険な音。
  4. ガタガタ、カタカタ:異物が混入したときやファンモーターに不具合があるときに発生する音。
  5. シュー:水漏れしているときの音です。
  6. キーン・カーン(高い金属音):ウォーターハンマー現象(配管内の圧力変動)の音。
  7. ポコンポコン:循環不良が発生しているときの音。

これらの異常音を放置して使用を続けると危険です。状態が悪化する前に点検や修理の依頼をしましょう。

水が漏れる

給湯器から水が漏れる原因はさまざまです。特に、耐用年数に近い、あるいは耐用年数を過ぎた給湯器は、配管の継ぎ目から水漏れしやすくなっています。パッキンが経年劣化したり、ナットが緩んだりしているかもしれません。
寒冷地では、凍結と融解を繰り返すことにより配管に亀裂が入ることがあります。配管内で水が凍ってしまうと膨張するからです。
給湯器を設置したばかりなのに水漏れが発生している場合は、施工ミスか本体の初期不良の可能性があります。業者に点検・修理を依頼しましょう。 

異臭がする

LPガスの残量が少なくなると、ガスくさい臭いがする場合があります。残量の関係でガスの臭いがする場合は特に異常ではありません。
しかし、給湯器の接続部や内部からガス漏れしていることが原因の場合もあります。ガス会社に連絡して、念のため点検してもらいましょう。
給湯器の近くで酸っぱい臭いがし、排気口に顔を近づけると目がチカチカするようなときは注意が必要です。酸っぱい臭いは、外装や内部の金属が腐食しているせいかもしれません。
目がチカチカするのは一酸化炭素中毒の症状です。ガス漏れを疑いましょう。
焦げ臭いときは、内部に溜まったほこりが燃えている可能性があります。
火災のリスクや一酸化炭素中毒の危険があるため、すぐに使用を中止し、ガスの元栓を閉めて換気をしたうえで、業者に連絡しましょう。

給湯器の故障は修理?それとも交換?

給湯器の作業
給湯器が故障した場合、部品の交換で直ることも多いのですが、古い給湯器の場合は思い切って本体を交換した方がよいかもしれません。1カ所修理しても、すぐにまた別の個所の修理が必要になるからです。五月雨式に発生する故障を何度も修理するより、本体を交換した方がコストを抑えられます。
ガス給湯器の耐用年数は、いずれのメーカーも標準使用期間を10年としているため約10年です。
標準使用期間を過ぎると、メーカーで部品の保管をストップするため、しばらくすると修理ができなくなります。修理の必要な不具合の発生が急激に増えるのも、7〜8年経過した頃です。
設置環境や使用頻度によっては10年未満でも寿命を迎えることもあるため、設置から8年以上経過している場合は、修理ではなく本体の交換も検討してみましょう。

故障する前のメンテナンスも大事

給湯器に不具合が起こると、お湯が使えなくなって困ります。給湯がストップする前に、点検や掃除を行いましょう。
ただし、機械内部は自分で触ってはいけません。無資格でガス器具を分解、修理すると、法律違反で罰金や懲役刑を科されます。メンテナンスや故障の修理は専門の業者に依頼しましょう。富士市及び富士宮市にお住いの場合は、ぜひ富士酸素工業株式会社にご相談ください。

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